Archive for the ‘住空間と社会’ Category

住空間と社会 壁のない教室

「夢の扉」という番組に建築家工藤和美さんのお仕事が紹介されていました。

小学校の校舎を「壁のない教室」つまりオープンスぺースを基本として設計されています。

これまでの校舎というのは、教室が壁に囲まれていて廊下から教室が見えず、教師から死角になる

スペースがあるというのです。そしてそれが、いじめを引き起こす要因にもなっているとのことでした。

それをオープンスペースにすることで、死角をなくし、他のクラスの担任の先生方や校長先生も教室内の状況や授業風景が見えるようにし、新たな教育スタイルを作ろうというものでした。

私はこの考え方に基本的に賛成です!!

実はWaDyのインテリアデザインの柱である「住空間を有効に使う」ということにも通じるところがあります。

つまり「オープンスペースのような多目的な場所をTPOに応じて有効に使えるようにするインテリアの創造」

とも言えるのです。

オープンスペースというのは心理的にも開放的になるという効果がありますね。教育の場として理想的だと思います。

確かに、「雑音が入って授業に集中できない」、「先生の声が聞こえない」ということがあるかもしれませんが、それを最小限に抑える建築デザインはいくらでも考えられますし、授業に集中することを教えることや、多少の雑音があっても集中できるくらい面白い授業をすることの方が教育の現場として大切だと思います。

僕もこんな「壁のない教室」で勉強したかったですね!小学校に頃、仲の良かった友達とクラス替えで違うクラスになると、同じ学校でもほとんど会うことはありませんでした。教室が閉じられていたからですね。場合によっては他のクラスに入ると叱る先生もいたし、中学校では、規則として他のクラスに入ってはいけないとありました。これはとても残念に思いました。

これからもっと壁のない教室のある学校が増えることを望んでいます。いつかWaDyのインテリアもそんな夢のあるお仕事の

お手伝いができればと思う今日この頃です。

住空間と社会Vol.19 お葬式のできる家は要らない?

某セレモニー会社の支店が近くにできるので、景品がもらえるということで行ってきました。

それが、なんとすごい人なんですよ!お葬式がメインのホールに多くの人が詰め替えていて、会員を募っているのでした。

会員になることにあまり関心がなかったのですが、あまりの人の多さに、「現代の日本の家屋は

お葬式ができないだな」ということを改めて実感したのでした。

昔、家というのは、お葬式ができるような構造になっていました。

つまり、普段仕切られている部屋が、続き間となり、多くの人が一堂に集まれるようになっていたのでした。

「自分の人生の最期を自分の家で迎え、家族や親戚、友人に囲まれて逝きたい!」

こんな価値観はもうないのでしょうか?私はこんな価値観をもっていますよ。みなさんはどうですか?

「本当は自分の家で家族に見守られて、お葬式をしたいけど、家が狭いし、残した家族に迷惑をかけるから、セレモニー会社の会員になって、大きなホールで

お葬式をしてもらおう」そんなふうに思っているのであれば、今からでも家の構造や家族との関係を変えていくべきではないでしょうか?

玄関とLDKを直結し、あるいは取り外し可能な大きな扉で玄関ホールとLDKを仕切ります。またはLDKに大きめの掃き出し窓をつけ、外から人が出入りできる導線を確保しておきます。

大画面のテレビとそれを囲むように置かれたソファ、ダイニングテーブルセットなどはどこかに預かってもらいましょう。それらが、コンパクトに分解できたり折りたたみできれば預かってもらう必要もないですね。

これだけの家の構造や手配、インテリアの工夫で、家族だけのお葬式なら現代の家ででもできると思います。最近の広いLDKなら、8畳が2間続く昔の家と同じ広さのお葬式スペースを提供してくれるのです。

 

そのセレモニー会社の会場には、遺族のためにホテルのような高級な部屋が用意されていました。

そして遺体は広々とした遺族とは別のホールに安置されます。誰ががそんなところでのお葬式を望んでいるのか知りたいですね。

あんなところでお葬式をする慣習が日本であまり一般的にならないことを願っています。そんなところに払う会費があればもっと楽しいことに使いたいですね!

素材再考

4歳の息子と一緒にヒーロー図鑑をみていると、ヒーローのコスチュームの素材が変わっていることに気が付きます。ヒーロー図鑑では歴代のヒーローが登場し、その説明があるので比較ができます。普通はコスチュームのデザインを比べて、素材は比べないと思いますが。。。

よく見てみると1960年代、1970年代のヒーローのコスチュームは硬くて、暑くて、伸縮しなくてすぐにしわになって、動きにくそうです。それに比べると最近のヒーローのコスチュームは軽くて、薄くて、伸縮するのにしわにならないものです!身軽なはずですね。歴代のヒーローに関しては語ると長くなるので

この辺にしておき、素材の話に集中しましょう。街を歩いてもいても、家の外壁、窓、建具、屋根の素材が変わってきていることに驚きます。耐久性、コスト性、強度、意匠性が改善されたと言われています。現場で施工することをなるべくしないような製品が増えています。いわゆる職人さんの腕によって

出来の善し悪しが左右されないように品質を安定させているのです。この傾向はますます進んでいくでしょうし、安くて素敵な住宅が増えることを私は歓迎します。

しかし最近の住宅の外観を見ていると気になることがあります。1つは、最近の素材は木や土、石、レンガ、コンクリートなどもともと建築資材として使われていた素材を真似して作られているということです。

2つ目は、色と素材のバランスが合っていないということです。工業製品なのでいろいろな色が実現可能です。以前にはなかった多様な色があります。

以上の2点は問題だとは言い切れませんが、このまま進んで行くと日本の住宅が少し心配になります。私は住宅の外観や内装を見るときに、従来からある素材で作られているか、最近の素材で作られているかを見つけ出そうとするようになりました。

そして従来からある素材を見つけると、「これが本物」でそれを真似て作られた最近の素材だと「やっぱり偽物だ」と感じています。そして本物の方を素敵だと思うようになっているのです。木、レンガ、石などにみせて作られた素材はやはり質感がどうしても違います。

色についても従来にはないような色は違和感があります。見慣れていないというだけなのが、生理的に受け付けないということなのか、単に配色の問題なのか分かりませんが、「ここの色が違う」と思うことがあります。もっと根本的に人間が古来から見てきた自然の中にある色と違う色で

家ができていることに拒否反応しているのかもしれませんね。

素材というのは機能性の向上を重視しながらも、従来からあるものの質感や色は変えないことが望ましいと思うこの頃です。

そういえば、ヒーローのコスチュームも機能性がよくなりましたが、色はデザインはあまり変わってないですね。お父さん世代に気を使っているからでしょうか?それとも「ヒーロー」のカタチが決まっているからでしょうか?

住空間と社会 Vol.18 庭への助成金と環境保護政策

庭付きの家に住むことの大切さを前回述べましたが、一歩進んで、どうしたらその庭付きの家が実現でき、さらに環境保護にもつながるのかについて私の考えを述べます。一言でいうと庭付きの家には補助金を出せばいいのですね。

以前「サンシャイン計画」という太陽光発電を一般家庭に普及させる目的で、その設備の購入に際して50%を国が負担するという計画がありました。現在も地域によっては太陽光発電の設備の購入に補助をしているところがあるそうです。これはもちろんクリーンエネルギーを普及させ、環境保護を目的として行われている政策ですね。

私は庭付き家への補助金も実はこのサンシャイン計画とおなじように環境保護政策になると考えています。皆さんももう分かったはずです。温暖化を抑制するために植物をみんなが自宅の庭に植えるようにするのです。もともと家を建てる際には建ぺい率というのが建築基準法で定めれているので、敷地いっぱいには建物が建てられないことになっています。最近はこの建物のないスぺースを駐車場にすることが多いのですが、このスペースを緑を植える庭にすればいいのではないでしょうか?造園に対して補助金を出すことで駐車場か庭か迷っている人は庭にする可能性が高くなるはずです。また大きな駐車スペースの代わりに庭と小さな駐車スペースにする人も現れ、結果として車の数が減っていくことも期待できます!車の台数が減れば温暖化の抑制にとってはさらに望ましいですね。

エコカー減税を実施しても、それによって多くの人が車を購入し、車の総台数が増えれば、1台あたりの排気量が減ったとしても温暖化は改善しませんね。それよりも庭付き家への補助金をおこなうことで、二酸化炭素を吸収する植物が増え、駐車スペースが減り車の数が減る方が温暖化の改善に貢献すると考えております。具体的には補助金以外にも、住宅ローンや固定資産税での優遇措置も考えられると思います。

人々の暮らしやすい住空間も環境に優しいという観点から考える時代が到来しました。

住空間と社会 Vol.17 庭を眺める暮らし1

最近、近くのお寺によく足を運んでいます。実は腰痛がひどくて、いろいろ試しているのですが、治らず、そこのお寺には、体の悪い部分を治すご利益があるということを見つけ、散歩と称して通っているのです。そのお寺の隣に古い家があります。住んでいる方を見たことはないのですが、私はその家の雰囲気が大好きで、その前に来るとわざとゆっくり歩いては、家を眺めております。(もし家の中から、眺めているのが見えてたら、ごめんなさい!)

この家の塀の内側に庭があります。そこには、日本庭園によく見られる延段、つくばい、灯篭などがさりげなくあり、それらが、苔や植物でおおわれているのです。庭全体が緑に包まれた感じでとても趣があります。しかもお寺の敷地にある緑とその庭は、程よく調和しているのです。季節の移り変わりによって庭が表情を変えていくのが見えてくるような気がします。

そして庭を臨む廊下には、ロックキングチェアが置いてあります。この家の主はこのロッキングチェアに座って庭を眺めていることでしょう。

都会の場合、眺めるような庭や季節を感じられるような庭のある家に住むことはほとんどありませんね。最初から「庭付きの家」を期待しないのが普通になってきていますね。「庭を作るスペースがあるなら、その代りに床面積を広くするか、駐車場にする」という方も多いと思います。マンションなどの集合住宅の場合も1Fを除けば庭はほとんど期待できませんね。そしてマンションなどで1Fに庭が付いていたとしても、防犯上の理由で避ける方も多いのではないでしょうか?

私は、人間にとって庭のある住居に住むというのは、とても大切だと考えております。つまり日常生活の中で季節の移り変わりを感じたり、虫や小動物も出会ったりすることがとても大切だと思うのです。もちろん、飛んできてほしくない花粉や来てほしくない虫たちにも遭遇することになりますが!庭の手入れをしたり、酸素やマイナスイオンをもらったりして、心身ともに健康になることができるのも庭つきの家の効用だと考えています。

  

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