Archive for the ‘住空間と社会’ Category
幼児虐待の理由は住空間にあり!
この社会問題について住空間や人とのつながりから考えてみたいと思います。
現在、児童相談所に寄せられる幼児虐待に関する相談は年間4万件以上あるそうです。
メディアでも、わが子を死に追いやるような非人道的な事件は、大々的に取り上げられています。
でも本当の幼児虐待はもっと身近な所で起こっており、些細なことから始まっているんです。
幼児虐待の原因としては、子供時代に虐待を受けた親が行うという「虐待の連鎖」が有力で、貧困なども挙げられています。そして直接的には「日常の生活のストレスが虐待につながる」と言われています。
私は、この幼児虐待という社会問題も、住空間や人とのつながりと大きく関係していると考えています。
日常生活が営まれ、幼児虐待が行われる場所・・・それは住空間なのです。
日本の住空間は狭いにも関わらず、西洋の住文化を取り入れられたことから、それぞれの部屋を完全に遮断し、外部との境界も完全に作ってしまうような構造になりました。
狭くて、遮断された空間・・・・、ストレスがたまり、息が詰まるのは当然ではないでしょうか?
そして都合がいいことに家の中の出来事は、外部からは見えなくなっています。
住宅という幼児虐待のハード面で、日本は幼児虐待の起こりやすい環境を作っているともいえます。
そして核家族化やコミュニティの喪失という、ソフト面で幼児虐待を後押しししているとは言えないでしょうか?
WaDyのインテリアは、「住空間を広く見せ、狭い部屋を有効に使う」という発想から生まれています。
そして家族、友人、地域の人々が集まってくるような住空間創造のサポートを目指しているのです。
やさしいインテリアWaDy1
みんさんは、今の生活スタイルが「やさしい」と思われますか?
最近では当たり前に使われている「環境にやさしい」という言葉
は、どんな生活スタイルや生活空間と結びつくのでしょうか?
たとえば、すぐに壊れてしまうような家具は、「やさしい」のでしょうか?
環境に「やさしくない」ことは明らかですね。でもそれだけでしょうか?
私は、すぐ壊れてしまうような家具は、それを使っている人にも「やさしく」ないですね。
その理由
1.けがや事故につながる危険がある
2.壊れたものを処分するのに金銭的、時間的、体力的コストがかる
3.ゴミを出して環境に悪いことをしてしまったという心理的ダメージもある
4.家具が壊れるという価値観が定着し、「ものづくり」や「創造」への活力がなくなる
ただ今の時代「ものを大切にする」ということが、無意味に思える瞬間があります。
人として次の世代にその意味を伝えることに迷ってしまう今日この頃です。
生存確認できない高齢者
「生存が確認できない100歳以上の高齢者が多数いる」
このニュースを聞いた時には信じられない思いでした。
100歳以上の方で生存が確認できていない方の数が調査すればするほど、増えているというのです。
もちろん衝撃的なのは、家族がどこにいるのか知らないということです。
家族の関係は「他人には知られたくないことや踏む込んで欲しくない」こともあると思いますが
ここまでくると家族とは一体なんなのか考えてしまいます。
WaDyを立ち上げる際にミッションとしたのは「人とのつながり」をサポートするインテリアでした。
私は、現在の社会問題の背景には家族の崩壊があると主張してきました。
そして家族の関係の変化と住環境・住空間の変化は表裏一体であり、住環境・住空間の改善こそが家族問題、ひいては社会問題の解決の糸口になると考えています。
例えば、高齢の方と一緒に生活できるようなバリアフリーや介護に適した住空間があれば、
そしてそれが低コストで実現できれば、様々な問題の様相は変わっていたはずです。
医療制度や社会保障の問題も実はこのような住空間の問題と関連しているのではないでしょうか?
木村拓哉ドラマ「月の恋人」 つながり
レゴリスの社長を解任された葉月蓮介が、卒業した芸術大学を訪れたシーン・・・・
真絵美が蓮介にこんな問いをしていました。
「生まれ変わったら何になりたい?」
その問いに対して、蓮介は、社長にはならないと答えた後、こう続けます。
蓮介:「人とつながっているということが、上手くできない。・・・・・
そんな根本的なことに気付くのに10年もかかった・・・」
そんな弱気な蓮介に真絵美はこう答えました。
真絵美:「人はね、人とつながらないないなんてことはできないんだよ。
つながったちゃうんだよ。自然に・・・・」
この「つながり・・」という」フレーズにとっても考えさせられてしまいました。
WaDyというブランドを立ち上げる時、
「人が家族や友人、同僚、そして地域コミュニティとつながることができるような
住空間を創造する」ということを目指しました。
今、世帯の中で一番多いのは、一人暮らしの世帯です。またマンションなどの集合住宅も年々増えています。つまり日常生活で人とのつながりがどんどん少なくなってきているのです。
「ワンルームマンションやLDKを有効に使えるようなインテリア」というWaDyのコンセプトには、1つの住空間をプライベート空間
と人が集まることのできるパブリック空間の両方に使えるようにして、人と人とのつながりの場を創り出すことが意図されているのです。
(ブログ記事の「住空間と社会」シリーズも見てくださいね。)
さて、蓮介と真絵美の会話では、「人とのつながり」に対して少し違う思いがあるようです。
たしかに、真絵美の言う「人は自然に人とつながる」というのは人間本来の特性ですが、蓮介のように人とつながることが苦手だと感じている人は、実は現代の社会では意外と多いのではないでしょうか?
どうして?って、それは皆さんの生活が教えてくれると思います。心から自分のことを話せる人が、日常の中で周りにどれくらいいますか?
さて最終回、どんな結末が待っているのでしょうか?蓮介の「人とのつながりの回復」はあるのでしょうか?
住空間と社会 壁のない教室
「夢の扉」という番組に建築家工藤和美さんのお仕事が紹介されていました。
小学校の校舎を「壁のない教室」つまりオープンスぺースを基本として設計されています。
これまでの校舎というのは、教室が壁に囲まれていて廊下から教室が見えず、教師から死角になる
スペースがあるというのです。そしてそれが、いじめを引き起こす要因にもなっているとのことでした。
それをオープンスペースにすることで、死角をなくし、他のクラスの担任の先生方や校長先生も教室内の状況や授業風景が見えるようにし、新たな教育スタイルを作ろうというものでした。
私はこの考え方に基本的に賛成です!!
実はWaDyのインテリアデザインの柱である「住空間を有効に使う」ということにも通じるところがあります。
つまり「オープンスペースのような多目的な場所をTPOに応じて有効に使えるようにするインテリアの創造」
とも言えるのです。
オープンスペースというのは心理的にも開放的になるという効果がありますね。教育の場として理想的だと思います。
確かに、「雑音が入って授業に集中できない」、「先生の声が聞こえない」ということがあるかもしれませんが、それを最小限に抑える建築デザインはいくらでも考えられますし、授業に集中することを教えることや、多少の雑音があっても集中できるくらい面白い授業をすることの方が教育の現場として大切だと思います。
僕もこんな「壁のない教室」で勉強したかったですね!小学校に頃、仲の良かった友達とクラス替えで違うクラスになると、同じ学校でもほとんど会うことはありませんでした。教室が閉じられていたからですね。場合によっては他のクラスに入ると叱る先生もいたし、中学校では、規則として他のクラスに入ってはいけないとありました。これはとても残念に思いました。
これからもっと壁のない教室のある学校が増えることを望んでいます。いつかWaDyのインテリアもそんな夢のあるお仕事の
お手伝いができればと思う今日この頃です。

